『人類アカシャ全史』にツッコミ!(その2) ・・・ ゲリー・ボーネル様
※当記事は(その1)からの続き。


 (その1)で見た通り、存在するはずのない「レムリア」という超古代の文明を主張するゲリー様。

 当記事では、その「レムリア」は少し置いておいて、その前の「ノア」に関連して、ゲリー様が他にどのようなことを語っているのかを見て行こう。
『人類アカシャ全史』 (ゲリー・ボーネル+古川益三/VOICE/2002.2) P.31-32 ※(その1)からの続き
古川 もうそこまで行くんですか。その間にはないんですか?
ゲリー 
<ノア>という文明は、実に長い間栄えました。そのころの地球上の人口はとても少なかったのです。実にわずかです。ですから、十分な人口によって支えられていたという意味では、<レムリア>が最初の文明らしい文明だと言えるかもしれません。<レムリア>のときに初めて、十分な人数の人間たちが地球上にいましたから。
古川 例えば、<ゴンドアナ>や南極には文明はなかったのでしょうか?
ゲリー 
ゴンドアナや南極の文明も、アカシックレコードによりますと、<ノア>の文明の一部ということになります。地球は何度か氷河期を体験していて、そのために地球の表面はずいぶん変化しました。いまの南極の氷の下には信じられないような構造物があります。それはいつか必ず明らかになるでしょう。


(※管理人注) 青字にしたのは管理人(以下同様)
 どうやら、ゲリー様によると、「ノア」文明は「人口はとても少な」く、「実にわずか」だったらしい。

 そして、「ゴンドアナや南極の文明も」「<ノア>の文明の一部」らしい。

 
へぇ、「実にわずか」しか人間がいないのに、えらく散らばってたんですネ!

 ちなみに、こちらで登場した「ゴンドアナ」(※
「ゴンドワナ」とも言う)「レムリア」と同じく、本来は学説で唱えられたものであるが、一方で、オカルティストたちが勝手に妄想を注ぎ込んで独り歩きさせたものでもある。

 マントルの動きによって大陸が移動していることはご存知の通りであるが、
「では、現在の大陸の位置や形を逆算して、過去にさかのぼったら、どうなるか?」という観点によって、導き出されたのがゴンドワナ大陸である。

 このゴンドワナ大陸は、約6億年前にロディニア大陸が分裂して誕生し、南半球を中心に存在していたとされる。

 その後、他の大陸とくっついたり、離れたりしながら、最終的に
白亜紀(約1億4500万年前~6600万年前)に、西ゴンドワナ大陸はアフリカ大陸と南アメリカ大陸に分裂し、東ゴンドワナ大陸は、インド亜大陸及びマダガスカル島と、南極大陸及びオーストラリア大陸に分裂した。(※参考:Wikipedia「ゴンドワナ大陸」)

 (その1)で見た通り、ゲリー様は「ノア」文明を「だいたい800万年前」としていた。

 
その頃は、「ゴンドアナ大陸」は存在していないハズなんですけどねぇ。。。

 ま、所詮は、他のオカルト本の影響を受けただけの妄想である。


 で、「ノア」文明がどのくらい続いたかと言うと、、、
『人類アカシャ全史』 (ゲリー・ボーネル+古川益三/VOICE/2002.2) P.36
古川 なるほど、わかりました。話を元に戻しますが、その<ノア>という文明はどのぐらい続いたんですか?
ゲリー 
それはとても難しい質問です私たちが知っている時間というものは、そのころの概念では存在していないのです。いまある時間の概念は、とても新しい発明なんです。
 先述の通り、ゲリー様は、「ノア」文明について「だいたい800万年前」と言っていた。

 なのに、その文明の存続期間を聞かれると、突然、「それはとても難しい質問です」とか言い出すゲリー様。

 
ナニ、ぬかしとんねん。

 「私たちが知っている時間というものは、そのころの概念では存在していないのです」
って、どういうこと??

 古川氏も納得できなかったようで、、、
『人類アカシャ全史』 (ゲリー・ボーネル+古川益三/VOICE/2002.2) P.37 (※上記からの続き)
古川 でも<ノア>の時代でも地球は太陽の周りをまわっていたんですよね。何回まわったかということで、時を計れないのですか?
ゲリー 
わからないんですアカシックレコードというのは、人間の意識が作ったのです。ですから、情報がそこに記録された時の概念で見ていかなければいけないのですが、いまではそれを見ることはとても困難です。
 古川氏の言う通り、地球が太陽の周りを回り、かつ、自転している限り、1年や1日という概念は存在するように思えるのだが、ゲリー様は「わからないんです」「とても困難です」と答えてくれない。

 
なら、「ノア」文明の「だいたい800万年前」は、どこから出て来たねん!


 古川氏も、まだ納得できないようで、、、
『人類アカシャ全史』 (ゲリー・ボーネル+古川益三/VOICE/2002.2) P.37 (※上記からの続き)
古川 〈ノア〉の時代には、カレンダーなどはなかったんですか?
ゲリー カレンダーはありません。カレンダーが現れたのはとても新しくて、たぶん、2万5000年前ぐらいに作られたものでしょう。
 ま、「時間の概念」がないのなら、カレンダーなんて存在しないわな。

 さらに、、、
『人類アカシャ全史』 (ゲリー・ボーネル+古川益三/VOICE/2002.2) P.37 (※上記からの続き)
古川 では、彼らはどうやって日々の暮らしをしていたんでしょう?
 「日々の暮らし」について問う古川氏。

 普通に想像すれば、夜明けと共に起き、日没と共に眠る生活だと思われるが、ゲリー様の答えは、、、
『人類アカシャ全史』 (ゲリー・ボーネル+古川益三/VOICE/2002.2) P.37 (※上記からの続き)
ゲリー 葛藤も問題もない、とても調和のとれた、平和な日々を送っていました。
 『時間の概念』がない『日々の暮らし』とは、どのようなものか」を質問されたのだが、話の流れを完全に無視した返答をして、誤魔化すゲリー様(笑)

 
ま、「ノア」文明を「だいたい800万年前」って言ってる時点で、「わからないです」なんてウソですからねぇ。


 そして、話は「レムリア」文明に変わり、少し飛ばして、、、
『人類アカシャ全史』 (ゲリー・ボーネル+古川益三/VOICE/2002.2) P.39
古川 その<レムリア>は、だれが最初に統治したんでしょうか。それとしつこいようですが、<レムリア>の起源といいますか、だいたいでいいのですが、いつごろなんでしょう?

ゲリー そうですねぇ、
5万6000年前とお答えしておきましょうか
 結局、答えてくれるゲリー様。

 最初から答えろよwwwww




 以上、支離滅裂でデタラメなゲリー様。

 何故、このような、やりとりになってしまったのか。

 
推察するに、未来でも過去でも基本的に時期を言いたくないからであろう。

 時期を言うと、そこから矛盾が見つかる場合があるからである


 例えば、先に指摘した「ゴンドアナ」が良い例である。
 これは、ゲリー様が「だいたい800万年前」などと言わなければ、その時期にゴンドワナ大陸が存在していないことを指摘することが出来なかった。

 また、未来予知について言えば、例えば、
「そのうち、東京に大地震が起きる」とだけ予言して時期を濁しておけば、当分、その予言は生き、外れたことにはならない。

 そして、仮に時期を言わなければならないように追い込まれた場合でも、先の引用にあったように、
アカシックレコードというのは、人間の意識が作ったのです。ですから、情報がそこに記録された時の概念で見ていかなければいけないのですが、いまではそれを見ることはとても困難です
などと言っておくと逃げ道になる。

 誤りを指摘されても、
『とても困難』なことを、あえてしたんだから、多少間違っても仕方ないんですよ」と言い訳することができるからである。

 ゲリー様が時期を言わずに済まそうとしたり、仮に、時期を言っても間違った時の保険をかけたりしているのは、これまでインチキ霊能者として積み上げて来た経験によるものであろう。

※ゲリー様は、予言の場合でも同様の保険を掛けている。詳細は以下の記事を参照。
○「『第三次世界大戦、始まる!』にツッコミ!(その3)

 ※(その3)に続く。



2017.05.09新規

    精神世界
   (※「AIRランキンク」゙さんの精神世界ランキング。クリックすると、当HPに一票入れたことになります)


インチキ霊能者の仕事の一つは、他のトンデモ本に書かれている超古代文明を参考にして、自分なりの超古代文明史を創作することなんだゼ。