「天の鳥船は反重力で空を飛んでいた」にツッコミ!・・・ 伊勢白山道さま

 教祖様によると、太古、天の鳥船は反重力で浮上していたらしい。


●詳細&ツッコミ

 以下は、2012年6月7日のブログ記事の抜粋である。

《ブログ本文 2012-06-07 》
 最近は、岩手県から青森県の太平洋側の宮古〜「八戸」の沖合の海底も気になります。地龍の巣を感じます。
 「戸」の付く地名とは、神様との縁が深いのです。
 
太古に「天の鳥船」(あまのとりふね)と呼ばれた反重力で浮上させる文明を持つ基地の痕跡の後に、「戸」の付く地名や「国府」が置かれたと感じます。

※管理人注:文字に色を付けたのは管理人。以下同様。
 しっかし、内容以前に、ひどい文章だよな。

 「太古に『天の鳥船』と呼ばれた反重力で浮上させる文明を持つ基地の痕跡の後に」って。。。

 まず、「『天の鳥船」と呼ばれた」は、いったいどこに懸かるんだ?

 「『天の鳥船』と呼ばれた反重力か? それとも、「『天の鳥船』と呼ばれた文明か? はたまた、「『天の鳥船』と呼ばれた基地か?

 それに、何だよ、「文明を持つ基地」って。基地が文明を持っていたのか?

 あと、「基地の痕跡の後に」って、「痕跡」「後」は基本的に同じ意味だから、どちらかにすべき。「基地の痕跡に」か、「基地の後に」で良い。


 まあ、教祖様が言いたいことは、次のようなことだろう。
太古に、反重力を発生させる装置で浮上し、空を飛行できる「天の鳥船」という船があった。
○その技術をもった文明が、「天の鳥船」の離着陸用に設置した基地があり、その基地の痕跡には、後世、「戸」の付く地名が付けられたり、「国府」が置かれたりした。
 教祖様は、時々、こういうSFチックなトンデモ霊視を披露するよな。

 こんな話を聞いて、おかしいと思えないのは、盲信状態か半盲信状態、もしくは、もともと、この手の話を信じていたかのどれかであろう。


 さて、このトンデモ話は、まだ続きがある。
《ブログ本文 2012-06-07 》 ※上記からの続き
 特に神戸には、大きな基地が存在しました。近隣の甲山(かぶとやま)も中心の1つです。
 奈良や日本中に残存する巨大な石組みの磐座(いわくら)を残した文化と関係します。

 上では、「天の鳥船」の基地の痕跡に「戸」の付く地名が残っていると言っていたが、「特に神戸には、大きな基地が存在し」たらしい。

 はい、ダウト。

 「神戸」の地名の由来は、『日本地名事典』によると以下の通り。
『コンサイス日本地名事典』 (谷岡武雄(監修)・三省堂)
地名は生田神社に付属する神戸(かんべ)の居住地に由来。
<参考:神戸(かんべ)> ※Wikipedia「神戸」より
 神戸(かんべ/じんこ)とは、古代から中世の日本において特定の神社の祭祀を維持するために神社に付属した民戸のこと。
 神社の神戸(かんべ)の居住地があったので、それがそのまま地名となったという話。

 ちなみに、同様の由来で、「神戸」という地名がついた土地は他にもあり、例えば、以下のものがある。
神戸(かんべ)村(愛知県渥美郡) (※Wikipedia「神戸村(愛知県渥美郡)」)

 なお、地名の由来については確認できなかったが、「神戸」という地名は他にも以下のものがあるようである。
群馬県高崎市神戸町
群馬県みどり市東町神戸
埼玉県川口市神戸
埼玉県東松山市神戸
埼玉県羽生市神戸
東京都西多摩郡檜原村神戸
神奈川県伊勢原市神戸
山梨県甲斐市神戸
長野県北安曇郡松川村神戸
岐阜県安八郡神戸町神戸
静岡県富士市神戸
静岡県榛原郡吉田町神戸
愛知県弥富市神戸
愛知県名古屋市熱田区神戸町
愛知県田原市神戸町
三重県津市神戸
三重県鈴鹿市神戸
和歌山県紀の川市貴志川町神戸
岡山県津山市神戸

※参考:Wikipedia(神戸(曖昧さ回避)

 また、教祖様の話の中で「八戸」も出ているので、こちらの由来も見てみよう。

 しかし、残念ながら、こちらの由来は様々な説があって、はっきりとは分かっていないようである。


 なお、八戸市が有名であるが、この地域には下図の通り、四戸を除き、一戸から九戸までの地名がある(かつては、四戸もあった)。

                    

 一戸から、順に北へ七戸まで名付けて、別途、八戸と九戸を北から南へと名付けた様が伺える。

 このように密集して複数の基地を作っても意味がないので、「天の鳥船」の基地があったワケではないのは確かだろう。


 あと、「戸」が付く地名で、有名なところと言えば「水戸」だが、
※Wikipedia「水戸市」より
 「水戸」という地名は、那珂川の舟運の河港として盛え、水運の戸口とされていた事に由来する。いつから呼ばれていたかは定かではないが、西暦1400年ごろ(室町時代)には既にその名があったと言われている。那珂川の水運は近代まで存在していたが、陸上輸送に代わられた現在は残っておらず、地名だけが残っている。

 以上、「基地の痕跡の後に」「戸の付く地名」がつけられたというのは全くのデタラメ。

 何だよ、「特に神戸には、大きな基地が存在しました」って(笑)

 きっと、教祖様は、
「太古に」「反重力で浮上させる文明」などと言われても、まだ、インチキっぷりに気づかない信者たちの為に、こういう分かりやすい、デタラメな地名譚でダメ押ししてくれたのだろう。

 親切な教祖様である。


 おそらく、「戸」から連想して、「空への戸びら」とか考え、「基地があったに違いない」などと思ったんだろうねぇ。

 そして、「神戸なんか『神の戸』だから、それこそ大きな基地があったに違いない!」なんて、想像したのだろう。

 あんまり、安易な発想で発言してるとボロが出るから、やめといた方がいいですヨ、教祖様。



2012.619

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自称霊能者の大半は、自分が想像したこと、閃いたことを、「霊視した」、「天啓を受けた」と勘違いしてるダケだぞ。










 伊勢白山道さまにツッコミ!