『みんなが幸せになる ホ・オポノポノ』にツッコミ!(その1)

書 名  みんなが幸せになる ホ・オポノポノ
著 者  イハレアカラ・ヒューレン / インタビュー櫻庭雅文
出版社  徳間書店
価 格  1500円(税別)
 出版年月  2008年9月

●本書概要

 ホ・オポノポノによって、全ての問題は自然に解決し、神聖なる知能と一体化することができる。
 自由で豊かな人生を約束するホ・オポノポノの全てが本書に。


●ツッコミ

 本書にツッコミを入れる前に、まず、ヒューレン様の言うホ・オポノポノがどういうものかを見ていきたい。

 ホ・オポノポノについては、下記の文章に端的に表現されている。
 ホ・オポノポノでは、私たちの潜在意識の中の「記憶(Memory)」が、私たちの生き方を歪めていると考えます。世界が創造されて以来蓄積されてきたさまざまな記憶が、私たちの行動、生き方に反映され、数々の障害、苦悩を生み出しているのです。したがって、その記憶を消してしまえば、そのような悩みや苦しみはなくなります。(P.2)
 私たちの全ての障害、苦悩の原因は、「潜在意識の中の『記憶(Memory)』」であり、その記憶を消せば全ての障害などは無くなるらしい。

 そして、不浄霊なども、これで浄化可能のようだ。
 また、その施設内では、どんな植物を植えても枯れてしまって育ちませんでした。さらに、誰もいないはずの真夜中にトイレが流れっぱなしになるようなことも頻繁にありました。その施設で亡くなった収容者の魂が、まだ自分は死んでいないと思ってその場に残っていたのです。
 
クリーニングして亡くなった収容者の魂がいなくなったら、トイレが誰もいないときに流れるようなことはなくなり、植物もきちんと育つようになりました。(P.37)

(注)文字に色をつけたのは管理人(以下、同様)
 また、潜在意識をクリーニングすると、神聖なる知能からインスピレーションがもらえるようになり、
 クリーニングしつづけることによって人生の新たな局面が開ける(※管理人注:この文章は表題)

 私はモナから、何ひとつ教えてもらいませんでした。彼女は、私に関して意識をクリーニングしていただけなのです。そのお陰で私はクリーンになり、神聖なる知能からインスピレーションがもらえるようになりました。
(P.29)
 さらに、私たちが生きている理由は、クリーニングすることらしい。
 人は生まれたときから、潜在意識の記憶をクリーニングするために生きています。(P.65)
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 記憶を消去する必要がなければ、そもそも私たちは生まれてきていないはずなのです。(P.66)
 まとめると、全ての問題・障害は潜在意識の記憶が悪い。そして、それをクリーニングしさえすれば、全ての問題は解決し、神聖なる知能からインスピレーションをもらえるようになる。また、潜在意識のクリーニングが、人が生きる理由。

 まあ、えらく単純化したものである。

 世間でよく聞く、「自分の発したマイナスの思いがマイナスの結果をもたらしている」とか、「自分が発したマイナスの思いが想念帯を汚している」とか、「無念の思いや強い執着を持って死んだ人が自縛霊等となって災いをもたらす」などと言う話を全て「潜在意識の記憶」のせいにしてしまった形である。

 そして、肝心要の潜在意識の記憶をクリーニングする方法であるが、
 顕在意識から働きかけて、潜在意識の記憶、すなわち自分のインナーチャイルドを慈しみ、記憶を変換に導く。(P.70)
 だそうで、より、具体的には
 ホ・オポノポノでは、次の四つの言葉をとても大切にしています。

  ありがとう (Thank you.)
  ごめんなさい (I'm sorry.)
  許してください (Please forgive me.)
  愛しています (I love you.)

 
これらの言葉で、自分の潜在意識の中の記憶に感謝し、インナーチャイルドを慈しむのです。(P.114-115)
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 「愛しています」と潜在意識の記憶、すなわちインナーチャイルドに語りかけるだけで、潜在意識の記憶が変換に導かれるのです。(P.115)
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 ですから、、四つの言葉を口にするたびに少しずつクリーニングされているのですが、消えているように思えないのです。〜(中略)〜しかし、言葉を唱えるたびに確実にクリーニングされています。(P.191)
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 コンピュータで、デリート(削除)のボタンを押すときに、感情をこめてボタンを押すような人は誰もいません。ですから、デリートボタンを押すように、ただボタンを押すだけのことです。
ただ、機械的に言葉を心の中でつぶやけばいいだけです。(P.195)
 まとめると、「ありがとう、ごめんなさい、許してください、愛しています」という四つの言葉を唱えるだけ。それには感情を込める必要もなく、ただ機械的に唱えるだけでいい。そうすれば、少しずつ「潜在意識の記憶」がクリーニングされるらしい。

 そして、実際に、クリーニングしてくれるのは「神聖なる知能」らしい。
 神聖なる知能は、改悛し許しをこう顕在意識の願いを受けて、潜在意識の記憶を変質させて消去します。潜在意識の記憶を変質させることができるのは、神聖なる知能だけです。(P.68)
 前提が単純化されたものなら、手段もえらく簡単である。

 もう少し、このクリーニングについての情報を見てみよう。
 まず、誰に何が起ころうとも全て自分のせいらしい。
 このように、ホ・オポノポノで大切なのは、誰にどんなことが起きようと、100パーセント自分の責任だということなのです。(P.41)
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100パーセント自分の責任と考えないと何ひとつ解決しない(※管理人注:この文章は表題)(P.38)
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すべての原因が全部自分の中にあると気づいて、クリーニングする人だけが、自分本来の生きる価値を取り戻すことができるのです。(P.38)
 そして、問題があっても、その問題を分析して対応策なんて考える必要はなく、
 ふつうセラピストは、患者の悩みの内容を聞いて、その悩みに対処するアドバイスをしますが、ホ・オポノポノで悩みを解決するときには、悩みの内容はいっさい聞く必要がありません(P.66)
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 セラピーが上手くいかないのは、そのセラピーをする人自身の潜在意識の中にある記憶が消えないからです。相談しにくる
相手の中に問題があると思って対処しているかぎり、真の問題解決は望めません(P.67)
 また、目標を持つことは不可で、努力も無駄らしい。
 ですから、野球選手になりたいとか、宇宙飛行士になりたいとか、そういう目標があったら、過去の記憶の再生による欲望なのでゼロではないということなのです。
 ゼロの軸に立てば、
努力などとは関係なく、起こるべきことが勝手に起きてきます。富をはじめとして、必要なものはゼロのところにしか本当はないのです。(P.85)
 つまり、「何も考えず、『ありがとう、ごめんなさい、許してください、愛しています』とだけ言っとけ」と言うことである。そして、それさえ言っとけば幸せになれるようだ。

 ヒューレン様の言う通りに従っていると、何も考えない人間になってしまいそうである。

 また、この4つの言葉が必ずセットでなければならないと言うこともないらしい。
 しかし、難しく考える必要はありません。この四つの言葉のすべてでなくても、「ありがとう」と「愛しています」の二つの言葉だけでも、もっと簡単には「愛しています」という言葉だけでも構いません。〜(中略)〜
 難しく考えずに、ただ「愛しています」と言うだけでいいのです。
それが何を意味しているのかということなどわからなくても構いません
 もし、「愛しています」という言葉が言いにくかったら、
「ありがとう」でも構いません。男性には「愛しています」となかなか言えない人がいるようですが、「ありがとう」には「愛しています」と同じ効果があります。(P.115)
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 たとえばホ・オポノポノを信じない人がいて、「こんなこと、あるわけないじゃない」と言ったとしましょう。しかし、その言葉はその人が言っているのではなく、あなたの記憶がその人に言わせているのです。
 ですから、自分の潜在意識を消してしまえば、
その言葉を言った人が信じてなくても大丈夫なのです。(P.156-157)
 「愛しています」、もしくは、「ありがとう」だけでも良いらしい。そして、感情を込める必要もなく、それが何を意味しているのか分からなくてもいい。さらには、対象となる相手がホ・オポノポノを信じてなくてもいいらしい。


 以上、このような単純化し過ぎた理論構成では説得力が無くて、信者など集まりそうもないと思える。

 しかし、その説得力を補うものが本書のあちらこちらに登場し、さらに付録としても掲載されている体験談である。「ホ・オポノポノを実践したら、こんなに幸せになりましたよ〜、人生が好転しましたよ〜」という体験談が数多く掲載されているのである。
 そして、中には、よしもとばなな氏という著名人のものや、高血圧の治療にホ・オポノポノが効果があったという論文の紹介まである。

 このような体験談を読んで、「ホ・オポノポノは効果がある!」と思う人も少なくないのだろう。
 しかし、私のような、ひねくれ者は、こんな体験談など載せられると逆に胡散臭く感じ、「まるで、雑誌に掲載されている開運グッズの広告みたいだ」と思うのだが。

 さらに、私が本書を胡散臭く感じてしまうことがある。
 それは、本書には付録として9件の体験談が掲載されているのだが、その内の8件にホ・オポノポノのセミナーのことが登場することである。

 以下は体験談から抜粋である。
 そんなある日、セルフアイデンティティ・ホ・オポノポノのトレーニングプログラムのことが耳に入りました。〜(中略)〜これまで私は、数々の自己啓発関連の本を読んでは幸せをみつけたいと思っていました。でも、この日受けたトレーニングほど、内容の深いものはありませんでした(P.205)(※1件目の体験談)
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 2007年11月の来日初の
ワークショップに即刻エントリー。二日間のワークショップでしたが、そこで得たものは溢れるばかりの希望に満ちたシンプルなメソッドでした。(P.220)(※3件目の体験談)
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日本のホ・オポノポノのコーディネーターである平良ベティーさんのご配慮により、2007年11月にホ・オポノポノのクラスを受講することができました。はじめてヒューレン博士にお目にかかったときから、博士の謙虚さと素直さに大変感動しました。(P.222)(※4件目の体験談)
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 私はすぐに、ホ・オポノポノの
ベーシッククラスの申し込みをしました。〜(中略)〜
 そして、大阪クラス、東京クラスと受講するたびにアドバイスをいただき、
確実に私の中が変化していきました。私の中が変わると現実も変わります。(P.227-228)(※5件目の体験談)
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 クリーニングの成果があってか、数ヵ月後、新しいメールが届いてヒューレン博士の日本における最初のワークショップの開催を知りました。
 
ワークショップに参加して、意識のシフトが続きました(P.230)(※6件目の体験談)
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 そこで、
セミナーを受けた後、早速、日常の診療で試してみた。〜(中略)〜
 すると、
興味深いことが起こった
 診察の最中、私の心はいつもより穏やかとなり、患者に対する親しみや同情心といったものが増したように感じられたのだ。これは、感謝の言葉を唱えるのを忘れて患者と対面したときの自分の精神状態を振り返ると、さらによく実感できる。
(P.231)
(※7件目の体験談)
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どうしてもクラスに参加したい!」と、ホ・オポノポノのファウンデーションのサイトを探し当てたものの、クラスはすべて海外でした。どうしたら日本でやってもらえるの?(管理人注:体験談の主はハワイに行ってヒューレン様に会い、最終的に日本でのクラス開催を実現する)(P.234)(※8件目の体験談)
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 内容を読んでいると、セミナーなんてもういいやと言っていたのに、はじめて体の奥から(自分以外の何者かのような)自然なエネルギーを感じ、翌週にはロサンゼルスに飛んで
ベーシック1クラスを受講していました。(P.239)(※9件目の体験談)

 これらの体験談を見て、「読者をホ・オポノポノのセミナーに参加するよう誘導している」と感じるのは私だけではあるまい。(※ちなみに、「ベーシック1クラス」の新規受講だと75,000円のようだ。また、本文中には、「セミナーを受けなければ正しく実践できない」などという記述は一切ない)

 そもそも、先述のように、何も考えないで4つの言葉を唱えているだけで良いのならばセミナーなど必要がないし、一方、セミナーで何かそれ以外の必要なテクニック等を教えているのだとしたら、4つの言葉を唱えるだけ良いと言っていることがウソになる。

 やはり、開運グッズの広告のように思えてならない。

 なお、本書では、開運グッズの広告そのものの内容もある。
 それは「Ceeport」グッズであり、この「Ceeport」という言葉ができた経緯は次のように説明されている。
 読むように言われた第2節には、次のように記されていました。

  クリーニングなさい。 (CLEAN,)
  消して、消して (ERASE,ERASE...)
  あなた自身のシャングリラを見出しなさい。 (and find your own Shangri-La.)
  どこに? (Where?)
  あなた自身の中に。 (Within yourself.)

 シャングリラというのは、理想郷のことです。
 そしてまた、声が聞こえました。
 「この詩の最初の文字、『CEE』をとって『Port』という単語と合わせて、『Ceeport(シーポート)』という言葉をつくりなさい」
 「ポート(port)」というのは港のことですから、クリーン、消去するという「シー(CEE)」と合わせると、クリーニングすると自分の本来の港に戻ることができるという意味になります。
 友人が、携帯電話をつかうたびに
頭痛に悩まされているというメールを私にくれました。私がそのメールを読んだあと、また声が聞こえてきました。
 「『Ceeport』と書いたシールを携帯電話に貼るようにお友達に伝えなさい」
 友人にそのことを伝えた
数日後、頭痛から解放されて、すっかり楽になったというメールがきました。(P.145-146)
 なんだか、単に文字を使って遊んでいるだけのように思えるが、この魔法の言葉が書かれたシールを貼ると三日で頭痛が直ったらしい。
 そして、「Ceeport」の効用については、次のように説明されている。
 「Ceeport」は、記憶を消去し、意識をゼロの状態に戻すクリーニングのプロセスなのです。まさに、聖なる意識が存在する意識の母港であり、仏陀の悟りを実現するものなのです。〜(中略)〜
 しかし、「Ceeport」グッズを身につけていると、
常に浄化されつづけていますから、神聖なる知能からのインスピレーションを逃すことがありません(P.146-147)
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 これらの
クリーニングツール(※管理人注:「Ceeport」グッズのこと)には、常に「愛しています」と言いつづけるのと同様の効果があります。(P.149)

 常に浄化され続け、神聖なる知能からのインスピレーションを逃すことがない。さらには、仏陀の悟りを実現するものらしい。
 もはや、言葉を唱えることすら必要ないようだ。

 そして、「Ceeport」シール、「Ceeport」クリーニングカード、「Ceeport」カード、「Ceeport」ピンと言ったグッズが紹介された後、ホームページの紹介。
 これらの「Ceeport」グッズは、ホ・オポノポノ・アジアのホームページで購入できます(http://blog.hooponopono-asia.org/)。(P.149)
 さらにこの後、お約束の体験談。
 セルフアイデンティティ・ホ・オポノポノを受講しているある弁護士の男性は、「Ceeport」のシール、クリーニングカード、カード、ピンなど全製品をつかっていますが、これらを日常的に身につけるようになってから、仕事が順調に進むようになったとセミナーのクラスで報告してくれました。
 ちょっと変わったつかい方をして効果があったという人がいるので、ご紹介しておきましょう。ずっと10代の娘さんのことで悩んでいたお母さんの言葉です。
「家族全員が写っている写真の裏側に『Ceeport』のシールを貼りました。
かつての悩みはどこにいってしまったのかと思うほど、いま娘と私は親友同士のような関係になっています」
 私も「Ceeport」のピンを身につけています。とくに、旅行中や講演の際には必ずつけるようにしています。また、「Ceeport」カードを常に財布に入れて携帯していますが、
このカードは入ってくるお金、出ていくお金、クレジットカードによる出入りも含めてあらゆる金品を浄化してくれます
 さらに、
私の本棚に並んでいる何冊かの読みかけの本にも、「Ceeport」のカードが挟んであります。本が浄化されて、本当に必要な情報だけが私の目に飛び込んでくるようになりました(P.149-150)
 もはや、「開運グッズの広告」以外の何モノでもない。

 そして、この短い文章の中で、グッズの全製品を使っている人、及び、同じグッズを複数使っている人が紹介され、広告としてのポイントを外しておらず巧妙である。

 本当に「Ceeport」グッズだけでこれだけの効用があるのなら、セミナーなんて、それこそ必要がないだろうに。というか、書籍すら必要がない。「Ceeport」グッズだけ売っとけ。


------------------ 以下、2012.1.17 追加 ---------------------------------

<参考>

 「Ceeport」グッズの由来については、『みんなが幸せになる ホ・オポノポノ』(徳間書店)とホ・オポノポノのHPとで微妙に異なっている。

 まず、HPの方では、以下の通りとなっている。
http://shop.hooponopono-asia.org/?pid=15533004
ヒューレン博士の日課のお散歩の途中、「Ceeport」というインスピレーションが3回聞こえてきました。 「これは一体なんなのですか?」と訪ねてみると、 C - clean クリーニング E - erase 消去 E - erase 消去 Port - 港(心の港) 「お掃除して心のメモリをまっさらにすると霧がだんだんと晴れて来て光が見え、自分の探し求めていた港に帰ることできるよ」とインスパイアされ出来た商品です。
 散歩の途中に、「Ceeport」という言葉が直接聞こえて来て(しかも、3回)、説明を受けたことになっている。

 次に、書籍では、以下の通りとなっている。
『みんなが幸せになる ホ・オポノポノ』(イハレアカラ・ヒューレン/徳間書店) P.144-146
 何年か前のある晩、歩いている最中に声が聞こえました。
 「家についたらセルファイデンティティ・ホ・オポノポノ(SITH)のテキストを出して103ページの第2節を読みなさい」

 私はそのとき、「アイスブルー」という言葉をかけたりして浄化しながら美しい大木の並木道を歩いていました。大木はお返しに私を癒してくれました。
 心の中で「アイスブルー」とつぶやきながら木に触れたとき、この言葉が聞こえてきたのです。
 
家に帰り着いた私は書斎に行き、声に命じられたとおり、ホ・オポノポノのテキストを取り出しました
  読むように言われた第2節には、次のように記されていました。

  クリーニングなさい。 (CLEAN,)
  消して、消して (ERASE,ERASE...)
  あなた自身のシャングリラを見出しなさい。 (and find your own Shangri-La.)
  どこに? (Where?)
  あなた自身の中に。 (Within yourself.)

 シャングリラというのは、理想郷のことです。
 
そしてまた、声が聞こえました。
 「この詩の最初の文字、『CEE』をとって『Port』という単語と合わせて、『Ceeport(シーポート)』という言葉をつくりなさい」

 「ポート(port)」というのは港のことですから、クリーン、消去するという「シー(CEE)」と合わせると、クリーニングすると自分の本来の港に戻ることができるという意味になります。

 書籍の方では、散歩の途中では、テキストのある箇所を読むように指示されただけ。その時は「Ceeport」という言葉は登場しない。

 そして、家に帰って該当箇所を確認したら「Ceeport」につながる文章が見つかり、その後、「Ceeport」という言葉を作るよう指示されたことになっている。

 この違いは、いったい何なのだろうか・・・


------------------ 以上、2012.1.17 追加 ---------------------------------


 (その2)に続く。


2010.11.27 新規

ヒューレン博士、自分のお金に関する記憶がクリーニングできてないんじゃないのカ?