その半年後、再び、Aさんの確信を揺るがす事態が発生した。
幹部のBさんが退会したのも少なからず動揺したのだが、退会後、しばらくして、週刊誌で、教祖についての暴露をし出したのだ。
Bさんは、教団の立ち上げ当初から活躍していた幹部で、当初は大天使ミカエルの生まれ変わりとされていた人物であった。
そして、その暴露内容は、教祖が信者からお布施と称して巻き上げた金で、ぜいを尽くした生活をしていること、ある女性幹部が教祖と不倫していること、また、教祖の傲慢でデタラメな性格などであった。
元幹部のBさんは、Aさんも良く知っており、他の信者からの信頼も厚かった。そのBさんの暴露にAさんは見て見ぬフリもできず、「本当に教祖様はホンモノなのだろうか」、「この教団にいて本当に良いのだろうか」と疑念が渦巻き始めた。他の信者たちも少なからず動揺しているようである。
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