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洗脳の手法 (その1)

 記事「感謝と怨嗟 〜感謝のもつ危険性〜 (その1)」では、「感謝」と「怨嗟」を利用したマインド・コントロールについて記載したが、当記事ではもっとシステマティックな洗脳の手法を紹介したい。

                 <参考文献>
                 

 なお、記事内にも記載したが、この洗脳法を紹介する目的は、洗脳下に陥った時に、それに気付き、そこから逃れることができるようにするためである。間違っても悪用したりしないように。




1.洗脳

 「洗脳」と聞けば、映画や小説などで出てくるような、「監禁状態などの特殊な環境下でなされるもの」というイメージがあり、あまり、現実味を感じることのできない人がほとんどであろう。

 しかし、実は、洗脳は我々の社会でその一部、もしくは全部と普通に接することがあるものであり、現在、多くの人はそれと知らずに洗脳を受けているという状況にある。

 よって、我々の社会で犯罪とされることもなく、ごく当たり前に行われている洗脳の方法を知っておくことは、その状況に陥った時に、それに気づき、かつ、逃れるために非常に有効であると言えるであろう。

 以下に、この、我々の社会で普通に接することのある洗脳の手法を説明していきたいと思う。

 まず、この洗脳法の大前提は、
「洗脳されているという認識を持たせないこと」である。

 あらかじめ、「これから洗脳しますよ」と言ってしまっては警戒されるし、また、たとえ、明示しなくても、「拘束・監禁して、暴力的なやり方で無理やり特定の主義・思想を植えつける」という一般人が持つイメージ通りの洗脳法は、洗脳の中でも低いレベルのものだと言えるであろう。その理由は次の通りである。

  ○被洗脳者(洗脳される人のこと)の人格を破壊することにつながる
  ○被洗脳者が、植えつけられた主義・思想に従って自律的に考えて行動しない

 結果、手間暇だけかかって非効率であるし、犯罪として立件される危険性もある。現在の日本で、このような洗脳法を使用しているところはまずないであろう。

 そもそも、相手に「洗脳されている」という認識を持たせずに洗脳を施すのが、より高いレベルの洗脳法であり、これから説明するのもその一つである。



2.洗脳の3つ段階(誘導)

 現在、世間でよく行われている洗脳は通常、次の3つの段階を通じてなされる。

       
「誘導」 → 「討論」 → 「布教」

 順に説明して行こう。まずは、第一段階の「誘導」である。

 これは厳密に言うと「情報操作」「誘導」に分かれる。

 「情報操作」とは、「情報の隠蔽、歪曲、捏造を行って、都合の良い情報のみを被洗脳者に与えること」である。

 一方、「誘導」とは、「操作された情報に特定の解釈を与えることで、目的とする『中心テーマ』へと被洗脳者を導くこと」である。

 定義のみでは分かり難いと思うので、もっと具体的に、「妖しい新興宗教のケース」を使って説明しよう。

 下図の左半分が「情報操作」の例、そして、その右隣が「誘導」の例である。「情報操作」と「誘導」は、一つの「中心テーマ」へと被洗脳者を導くためのものであり、その「中心テーマ」は一番右側になる。
 ちなみに、「情報操作」が最初に来るのは、それが、洗脳の最も基本となるものであるからである。

    

 まずは、「情報操作」の説明から始めたい。

 一番上の〈心霊治療〉は、この宗教団体の教祖が行っている心霊治療に関連する情報である。

 これらの情報の内、「Aさんの病気が治った」というもののみをピックアップして被洗脳者の信者たちに伝え、他の情報は無視して伝えない。
 「Aさんは病院にも行っていた」とか、「Aさん以外の人は治らなかった」という情報まで伝えてしまうと、教祖の心霊治療の能力が非常に疑わしいものになってしまうからである。これは情報の種類で言うと隠蔽に当たる。

 次に2番目の〈幸福〉である。

 これは、教祖の教えを実践することにより、信者がどれだけ幸せになれるかをアピールするものである。
 これも、「Cさんが宝くじに当たった」という情報のみを使用して他は無視する。

 そして、3番目の〈予言〉であるが、教祖が「その内、関東地方に大地震が起こるだろう」と予言していたら、実際に東京に大地震が起こった場合である。

 そもそも予言していたという内容は、時期も場所も曖昧。はっきり言って、予言と言えるレベルのものではないが、いかにも未来を見通していたかの如く、「教祖様が、X年の東京大震災を予言していた」という情報を信者たちに伝える。

 この情報は、全くのウソではないが、本当でもない。この、伝えられた情報だけを聞くと、「明確に、X年の東京大震災の予言をしていたのだ」と思ってしまうだろう。これは、情報を都合の良いように歪めて伝える歪曲である。

 また、そもそもの予言内容を正確に伝えてしまうと、「ま、そりゃ、そんな曖昧な内容なら、いずれは当たるよね・・・」などと思われてしまうので、そんなことはしない。
 さらに、この教祖は「その内、近畿地方に大地震が起こるだろう」とも予言していたのだが、この情報も伝えない(情報の隠蔽)。

 最後に、一番下の〈奇跡〉である。

 この宗教団体では、奇跡的なことは何も起こっていないのだが、それを捏造、でっち上げる。
 教祖が瞑想しているところをビデオで撮影し、その映像に、あたかも天から光が降りてきたかのようにCGを合成する。そして、このビデオを信者に見せて、「教祖が瞑想していると光が降りてきた」と伝えるわけである。

 以上、「情報操作」において、被洗脳者の信者たちに伝えられる情報は次の通りである。

  ○教祖の心霊治療により、Aさんの病気が治った
  ○教祖の教えを実践したことにより、Cさんが宝くじに当たった
  ○X年の東京大地震を教祖は予言していた
  ○教祖が瞑想していると天から光が降りてきた

 純粋にこれらの情報だけ伝えられると、最初から疑惑の目を向けてでもいない限り、少なくない人が「この教祖様は、ただ者ではない」と思ってしまうことになるであろう。

 ただし、これらの情報だけでは、教祖は漠然と「すごい人」、「偉大な人」と思われているだけで、人によって評価はバラバラである。
 そこで、被洗脳者たちの認識を、「中心テーマ」である「教祖は救世主」へと導くために必要となってくるのが「誘導」である。

 「誘導」では、上記図の通り、「情報操作」によって与えられた情報のそれぞれについて、次のような評価や解釈などが与えられることになる。

  ○病気を治せるなんて、まるでイエス・キリストのようだ!
  ○教祖様は人々に幸福をもたらすために生まれてきたのだ!
  ○未来を見通せる教祖様について行けば、世界の終末も乗り越えることができる!
  ○こんな奇跡が起こるのは、教祖様が救世主であることを神が伝えようとしているのだ!

 このように、間接的、直接的に、「中心テーマ」である「教祖は救世主」を意識させる新たな情報をつけ加えることによって、被洗脳者を誘導するわけである。

 ここまでくれば、最初の「情報操作」にひっかかってしまった人は、かなりの確率で教祖を救世主だと認識することになるであろう。

 なお、被洗脳者を誘導する「中心テーマ」は、単純明快なものでなければならない。複雑なものでは、それを理解できない人には訴えるものが少なく、また、人によって解釈が違ってきて、全体の意識が一つの方向へと向かわずにまとまらなくなるからである。




 ※(その2)へ続く


2011.2.28新規

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