■


「ｲﾙﾐﾅﾃｨだけが知っている【洗脳工学篇】」にツッコミ！（その２）・・・ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ様
※当記事は（その１）からの続き。

　2011年4月に発売された『ｲﾙﾐﾅﾃｨだけが知っている【洗脳工学篇】』では、ｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰが日本に運んだ物として書かれていたのは大麻だけであったが、2014年12月発売の『【ｲﾙﾐﾅﾃｨ対談】ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ×泉ﾊﾟｳﾛ』には「核ミサイル」が追加されていた。

　この「核ﾐｻｲﾙ」がその後どうなったのか、（その１）で引用した箇所の続きを見てみよう。
『【ｲﾙﾐﾅﾃｨ対談】ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ×泉ﾊﾟｳﾛ』　（ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ　泉ﾊﾟｳﾛ/学研/2014.12）　P.30）
ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ　その核ミサイルは2000年に沈没したｸﾙｽｸというﾛｼｱの潜水艦から盗まれたのだそうです。4発がﾌﾞﾗｯｸﾏｰｹｯﾄに流れ、そのうちの1発を目にしたのです。
　ｲｷﾞﾘｽのMI-5（軍情報第5課）、ｱﾒﾘｶのCIA（中央情報局）など、いろんな人からの情報を総合しますと、ｸﾙｽｸから盗まれた核弾頭は、まず潜水艦で大西洋にあるｻﾝﾄﾒというﾅﾁｽ残党の秘密潜水艦基地に運ばれました。そこから、ﾆｭｰｷﾞﾆｱの別の潜水艦基地を経由してﾌｨﾘﾋﾟﾝまで運ばれ、ﾌｨﾘﾋﾟﾝからﾖｯﾄで沖縄まで運ばれた。
　その途中で、ﾀｲに保管された核弾頭を彼は見たんです。
※管理人注：文字に色を付けたのは管理人（以下同様）
　どうやら、ｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰが見た核ﾐｻｲﾙは原子力潜水艦ｸﾙｽｸ（*1）に搭載されていたもので、それが潜水艦でｻﾝﾄﾒ(*2)→ﾆｭｰｷﾞﾆｱ→ﾌｨﾘﾋﾟﾝまで運ばれ、それをｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰがﾖｯﾄで沖縄まで運んだらしい。
(*1)原子力潜水艦ｸﾙｽｸは、2000年に事故を起こして沈没している。（※参考：Wikipedia「K-141ｸﾙｸｽ」）
(*2）ｱﾌﾘｶのｷﾞﾆﾜ湾西方にｻﾝﾄﾒという島がある。（※参考：Wikipedia「ｻﾝﾄﾒ」）
　そして、
『【ｲﾙﾐﾅﾃｨ対談】ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ×泉ﾊﾟｳﾛ』　（ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ　泉ﾊﾟｳﾛ/学研/2014.12）　P.30）　（※上記からの続き）
　その核弾頭は、日本へと持ちこまれました。沖縄から漁船で九州まで、九州からﾄﾗｯｸでN元首相の日の出町の不動産にそのﾐｻｲﾙは運ばれた。
　核ﾐｻｲﾙは「沖縄→九州→日の出町のN元首相の不動産」と移動したらしい。

　このN元首相とは中曽根元首相のことである。中曽根元首相は、東京都多摩郡日の出町に別荘を持っていた。

　また、この日の出町の不動産に核ﾐｻｲﾙが運ばれたのが、いつのことかは記載されていないが、中曽根元首相は2006年に別荘を日の出町に寄付して、中曽根元首相の不動産ではなくなっている。(*3）
(*3)参考：Wikipedia「日の出山荘」

　そして続き。
『【ｲﾙﾐﾅﾃｨ対談】ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ×泉ﾊﾟｳﾛ』　（ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ　泉ﾊﾟｳﾛ/学研/2014.12）　P.30-31）　（※上記からの続き）
　彼は、麻薬とともにﾐｻｲﾙも一緒に密輸したんですね。麻薬と一緒に、今度は核ﾐｻｲﾙが入っていた。ﾄﾞﾗｯｸﾞと原子爆弾の密輸は違うじゃないですか？それで、彼は命を張って、警察に行ったんです。小金井警察ですね。いま、Nのもっている不動産に原子爆弾があると。これから日本で核ﾃﾛが起きると教えたんです。

　〜　この後、泉ﾊﾟｳﾛ様の言葉が続くが省略　〜
　どうやら、ｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰは核ﾐｻｲﾙのことを小金井警察にタレこんだらしい。

　で、どうなったかと言うと、
『【ｲﾙﾐﾅﾃｨ対談】ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ×泉ﾊﾟｳﾛ』　（ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ　泉ﾊﾟｳﾛ/学研/2014.12）　P.31）　（※上記からの続き）
ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ　しかし警察は何をしたかというとですね、彼を逮捕して、ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞは麻薬犯だと偽証してくださいと頼んだというんですよ。　〜（後略）〜
　ｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰは「逮捕」され、「ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞは麻薬犯だと偽証してくださいと頼」まれたらしい。

　相手にされないんならともかく、逮捕って。
　しかも、警察から頼まれた話が核ﾐｻｲﾙとは全く関係ない（笑）

　よく分からない展開だが、この話が、核ﾐｻｲﾙが登場せずに大麻のみだった『ｲﾙﾐﾅﾃｨだけが知っている【洗脳工学篇】』だと、どうなっているかと言うと、、、
『ｲﾙﾐﾅﾃｨだけが知っている【洗脳工学篇】』　（ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ（編著）/ﾋｶﾙﾗﾝﾄﾞ/2011.4）　P.52
　彼もまた私を陥れる工作をいくつか仕掛けてきた。それが頭がおかしくなる混ぜものの入った麻薬を私に勧めることだった。私は当然これを拒否したため、大事には至らなかった。しかし、ｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰはその一連の過程の中で、小金井署に連行されている。公安警察がかかわっていたようだ。それで彼は何をされたかというと、ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ・ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝが麻薬売買に関わっていると偽証するように迫られた。彼はそれを断った。
　こちらでは、ｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰが自ら行ったのではなく、「小金井署に連行され」たことに。

　そりゃま、15年間麻薬を売って生活をしてたら、いずれ、そういうことになりますわな。
　てか、相変わらず、話をコロコロ変えますな、ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ様。

　そして、こちらでも、ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ様が麻薬犯だと偽証するように言われたと書かれている。

　実際のところ、偽証するように頼まれたかはともかく、警察もﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ様が麻薬売買に関わっていると睨んでいたのではないだろうか。

　（その１）で見たように、ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ様は、ｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰに麻薬を売るﾔｸｻﾞを紹介するよう頼まれて間接的に紹介したと自分で書いてる。全く関わっていないわけでもないのだから。

　ま、いずれにせよ、核ﾐｻｲﾙがらみでﾜｹの分からない展開の『【ｲﾙﾐﾅﾃｨ対談】ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ×泉ﾊﾟｳﾛ』よりは、こちらの話の方がもっともらしく、納得の出来るものである。


　さて、話を戻して、核ﾐｻｲﾙがその後、どうなったかと言うと、
『【ｲﾙﾐﾅﾃｨ対談】ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ×泉ﾊﾟｳﾛ』　（ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ　泉ﾊﾟｳﾛ/学研/2014.12）　P.32）
ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ　結局、日の出町の件でも、僕が警察にいっても大物右翼にいっても、だれも行動を起こしません。これから核ﾃﾛが起きるといっているのに信じない。次には、K連の本部に運ばれたと、それもいいましたが、それでもどこも動きません。
今度は、ｱﾚｷｻﾝﾀﾞｰではなく、ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ様自身が警察等にタレこんだらしい。

　また、核ﾐｻｲﾙは日の出町からK連の本部（※朝鮮総連本部のこと）へと移動したようだ。

　そもそも、一介の運び屋に過ぎないｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰが、核ﾐｻｲﾙが日の出町にあると知っているのも不思議だし、さらに、K連本部に移動しただなんてどうして知り得たんでしょうねぇ。不思議だな〜（棒）

　普通、密輸の依頼品を核ﾐｻｲﾙだと知られないようにするだろうし、まさか、ﾌｨﾘﾋﾟﾝからK連本部までの移動全てをその都度、ｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰが請け負ったわけでもあるまい。（もしかすると、ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ様の設定ではそうなっているのかも知れないが）

　核ﾐｻｲﾙの日本への密輸をｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰに頼んだ連中、ずさん過ぎやで。

　で、K連本部にあった核ﾐｻｲﾙがどうなったかと言うと、
『【ｲﾙﾐﾅﾃｨ対談】ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ×泉ﾊﾟｳﾛ』　（ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ・ﾌﾙﾌｫｰﾄﾞ　泉ﾊﾟｳﾛ/学研/2014.12）　P.33）
ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ　そこから、さらに「ちきゅう」に運ばれたんです。３・１１の直前、「ちきゅう」が仙台沖で試掘をしていたと地元記事にありました。
※管理人注：ここでは「ちきゅう」が核を海底に埋めたと明記されてはいないが、（その３）で引用する箇所では記載されている。
　どうやら、地球深部探査船「ちきゅう」に運ばれ、その「ちきゅう」が仙台沖で掘削して核ﾐｻｲﾙを海底深くに埋め、それが東日本大震災へとつながったようである。

　地球深部探査船「ちきゅう」は深海を掘削することで、地層の構造や、そこに生息する生命圏を調査したりすることを目的にしている船である。

　この「ちきゅう」だが、たまたま震災時に八戸沖にいた為、陰謀論者から「海底深くに核爆弾を埋めたんだろ！」等と東日本大震災を引き起こした張本人としてやり玉に挙げられることになった。

　もちろん、ただのデマである。

　例えば、「ちきゅう」が掘削する速度は、試験掘削時で3.7kｍで約1ヵ月であり、深くなればなるほど困難になってｽﾋﾟｰﾄﾞは落ちることになる。一方、東日本大震災の震源の深さは約24kmであり、訂正前の速報ﾍﾞｰｽでも10ｋｍであった。

　仮に速報ﾍﾞｰｽの10kmでも、「ちきゅう」は１ヵ月をゆうに超える期間、震源上の海面に停泊して掘削し続けていたことになる。もちろん、「ちきゅう」がそんな長期間該当の場所に停泊していたなどと言う事実はないし、そもそも、震災以前に宮城県沖で掘削をしたことは一度もないのである。

　その他、「ちきゅう」と東日本大震災の陰謀論への反論は、以下の記事に詳細に記載したのでそちらを参照して欲しい。
○ 『2015年に来る真の危機から脱出せよ！』にツッコミ！（その３）　・・・　中丸薫さま
　よく調べもせず、安易な発想で「ちきゅう」と東日本大震災を結び付けただけの荒唐無稽の陰謀論に過ぎないのだが、それに乗っかるﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ様（笑）


　さらに、東日本大震災と「ちきゅう」がらみでﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ様は別の書籍で面白いことを言っているので、脱線が長くなるが、続いて（その３）では、そちらも見てみよう。


2015.11.24 新規

　　　　精神世界
　　　（※「AIRﾗﾝｷﾝｸ」ﾞさんの精神世界ﾗﾝｷﾝｸﾞ。ｸﾘｯｸすると、当HPに一票入れたことになります）

ﾍﾞﾝｼﾞｬﾐﾝ様のどうしようもなさは、まだまだこんなモンじゃないゾ。