「やりすぎ都市伝説のスピリチュアル鑑定」にツッコミ!(その3)・・・CHIEさま

 (その1)(その2)と、スピリチュアル女子大生CHIE様による平愛梨さんと的場浩司さんの鑑定を見て来たが、続いて、千原せいじさんの鑑定を見て行きたい。

 番組では、出演者の中で一番オーラがすごい人とCHIE様に指定されて、千原せいじさんの鑑定が始まる。

CHIE様 :さっきから、ずっと見てて、
ほんっとすごいんですよ。大っきさがもう。オーラの大きさ

千原せいじさん : それはええこと?

CHIE様 : いいことです。なんか、こんなすごい人、なんか、ビートたけしさん以来に見たぐらい。

千原せいじさん : おお!

CHIE様 :すごい、すっごいですね。

千原せいじさん : お前、むっちゃええヤツやな。

CHIE様 : ははは。すごいおっきくて。

(CHIE様、霊視をしている様子で、驚いたように口に手をあてる)

CHIE様 : ちょっと、気になることがあって。あの、せいじさんじゃなくて、なんかその、
お母様の、なんか旧姓かな、林って人います?

千原せいじさん : 林、林。
(お母さんの旧姓が)

CHIE様 : その、その方のおばさん、
おばあちゃんて言うの?なんか、すごい80歳くらいの人がいて。(千原ジュニアさんの方を向き、千原せいじさんの横を指して)ちょっと、こっちに立ってもらっていいですか?

お亡くなりになったばっかですか?(ジュニアさんが、せいじさんの座っている椅子に一緒に座った為、スタジオが大爆笑で、この質問はかき消される)

その
おばあさんが、ジュニアさんについて、ちょっと今年は、なんかその、いいけど、身体気をつけた方がいいってすごい言っていて。ちょっと、年末とか気を付けた方がいいです。

千原ジュニアさん : ああ、そうですか。

CHIE様 : はい。あ、
2013年から40歳になる前。手前まで、気をつけた方がいいって言ってて。

あ、
せいじさんには、なんか、特にないみたいで

千原せいじさん : だいたい、あのばあさん、生きてる時にもそうやったもん。

千原ジュニアさん : せいじさんのオーラすごいんでしょ。ちなみに、僕は?

CHIE様 : え?ジュニアさんもすごいけど、緑色ですね。普通の。

千原ジュニアさん : 普通なんすか?ベーシックな…
(スタジオの笑いで聞き取れない)

CHIE様 : せいじさんに比べたら、ちょっと、ベーシックなオーラな色だなと。

東野幸治さん : 緑色はどういう人なん?

CHIE様 : 平和主義者とか、あと、優しいっていう色なんですよね。

東野幸治さん : じゃあ、千原兄弟ってジュニアが引っ張っているようなイメージやけど、

CHIE様 : そうそう。

東野幸治さん : せいじさんのおおらかな強い気によって、ジュニアがすくすくやっているということなの?

千原せいじ : お前めっちゃいいやつやんけ。
(スタジオ・笑)

 CHIE様の霊視結果をまとめると以下の通りである。なお、オーラ関連はこれまでも記載したように、「どうとでも言えること」なのでスルーした。
@.千原せいじさんの母の旧姓は「林」。
A.亡くなった祖母(80歳くらい)が、ジュニアさんに、今年(2013年)の年末から40歳になるまで身体に気をつけた方がいいと言っている。
 順に検証して行こう。

@.千原せいじさんの母の旧姓は「林」

 ネットで検索してみると、次のものを見つけることが出来た。
ブログ「連ドラ録りまくり」 → 「本日のあらすじ」(2009.3.12)
2009/03/12 21:00〜22:54 の放送内容 テレビ東京
14歳 〜千原ジュニア たった1人の闘い〜

開局45周年記念キャンペーン“絆”第5夜千原ジュニアのベストセラー自伝小説『14歳』。カリスマお笑い芸人、衝撃の引きこもり生活!絶望的な孤独を救った絆とは…

14歳の中学生“僕”こと千原浩史は、ある日を境に自室のドアに大きな鍵を取り付け、“僕”には理解できない人たちで溢れている外の世界から自分を閉ざすように、パジャマ姿のまま引きこもってしまう。取り付けた鍵の暗証番号は「6210・・・ムジントウ」。この日から“僕”は、4畳の部屋という無人島への漂流者となったのだ。

出演
千原浩史・・・中尾明慶、浩史の父(千原ハジメ)・・・赤井英和、浩史の母(千原三千代)・・・小川菜摘、千原靖史(浩史の兄)・・・宮下雄也、中年男・・・ほんこん、林田(中学校の教師)・・・ほっしゃん。、松田(生活指導の教師)・・・本田博太郎、/浩史の祖母(林ゆきゑ)・・・加賀まりこ
 これは、千原ジュニアさんの自伝小説である『14歳』をドラマ化したもので、千原せいじ・ジュニアさんの祖母を加賀まりこさんが演じ、役名が「林ゆきゑ」である。

 「千原浩史(ジュニアさん)」、「千原靖史(せいじさん)」は、本名がそのまま役名となっており、母親の千原三千代もどうやら本名のようである。(※)
」)
※参考

 以下のページには、トランプのデザインとして、ジュニアさんの母が使用されており、名前が「千原三千代」と上記、『14歳』の母親の役名と同じになっている。

  「『大富豪飯』専用トランプ発売中、Jはジュニア、Kはケンコバ、Qは…?


 よって、祖母の役名「林ゆきゑ」についても本名であろう。

 そして、「千原」という姓でないことから、「林ゆきゑ」は母方の祖母である可能性が高い。

 つまり、「@.千原せいじさんの母の旧姓は『林』」
は、事前に入手可能な情報であることが分かる。

 なお、そもそも、このキーワード「林」の登場の仕方も
不自然である。

 もし、千原ジュニアさんの祖母が視えていたのなら、「あ、なんか、おばあちゃんが来られてます」などと、まず、祖母の描写から始まるであろう。

 そして、もし、その祖母が自分が何者かをCHIE様に告げるとしたら、「せいじの祖母です」などと名乗るはずである。CHIE様に「林です」などと言っても意味がないからである。

 (その1)、(その2)でも見て来たように、CHIE様の鑑定で、
「ズバリ当てた」と言えるキーワードは、唐突に前触れもなく、不自然に登場するものが多いようだ

 CHIE様は話術がヘタで、かつ、相手が人として向上できるようなアドバイスをすることもない。見せ場と言えば、何かをズバリ当てる所しかないと言っていい。

 CHIE様もそれを承知しているのか、「まるで、事前に仕入れたキーワードを出すのに必死になっているようだ」と思うのは私だけではあるまい。


A.亡くなった祖母(80歳くらい)が、ジュニアさんに、今年(2013年)の年末から40歳になるまで身体に気をつけた方がいいと言っている。

 いろいろとキーワードがあるので、順に見て行きたい。

 まず、祖母が亡くなっていることであるが、TV番組『にけつ!』を引用したブログに以下の記述があり、
ブログ「話してSukatto(スカッと)!!」 → 「千原ジュニア「何をやっていてもおばあちゃんの骨が気になる話」 」(2012.11.14)
これは千原ジュニアさんが、今から2年前に亡くなった
おばあちゃん
の納骨の際に体験した出来事である。
また、他にも、
Yahoo!知恵袋」(2010/10/27)
千原兄弟のおばあちゃんが亡くなったと知りました特にジュニアさんはおばあちゃんこだったみたいなので、大きなショックだと思います。いつ頃亡くなられたのかご存知の方おられますか?
<ベストアンサー>(2010/10/28)
昨日のチハラトークで話していましたがショックは受けていませんでした。いつものジュニアさんせいじさんでしたよ。
とあり、千原ジュニアさんを可愛がっていた祖母は、2010年10月頃に亡くなっていることが分かる。

 次に、「祖母が80歳くらい」であるが、ネット上でそのような情報を見つけることは出来なかった。

 しかし、以下の通り、祖母はTV番組「アメトーーク」にビデオレターという形で出演しており、CHIE様は、それを見ていたのかも知れない。
ブログ「なおすけの都市伝説と雑学」 → 「千原せいじの『残念なエピソード集』」(2008/12/29)より
弟のジュニアは祖母に溺愛されているが、せいじはあまり愛されていない。
アメトーークの企画で「おばあちゃん子芸人」というものがあり、
それに出演したジュニアへ
祖母からのビデオレターがあった。
ジュニアへは心温まるメッセージだったが、
スタッフの「せいじさんには何かありますか?」という問いに、
祖母は長時間考えた後「特に無いです」としか言わなかった。

※ちなみに、管理人も「アメトーーク」の該当の回を見ていて、「祖母から『特に無いです』と言われた」という話を聞いて、大笑いした記憶がある。
 最後に、「今年(2013年)の年末から40歳になるまで身体に気をつけた方がいい」である。

 これは、時期は明示されているが、「身体に気をつけた方がいい」は恐ろしく漠然としている。

 そして、漠然としているからこそ、該当の期間内でどのような結果が発生しようとも、以下の通り、霊能力者は当たったことにすることが出来る。
○大きな病気や怪我等をした場合
 
→ 当たり。気をつけなかったから、もしくは、気をつけるのが足らなかったから、現実となった。

○大きくない病気や怪我等をした場合
 
→ 気をつけろとアドバイスをもらった御蔭で、大難を小難に出来た。

○病気も怪我もしなかった
 
→ 気をつけろとアドバイスをもらった御蔭。
 結果、どう転ぼうとも、CHIE様の霊視は外れたことにはならないのである。

 また、はっきり言って、「身体に気をつけた方がいい」など、
誰相手にでもいつでも言えることで、霊能力者のアドバイスとしては、およそ物足りないものである。

 まあ、建前上は、CHIE様でなく、ジュニアさんの祖母が言ったことになっているが、それでも、CHIE様が霊視をして、より具体的に「何が起こる危険性があるのか」、「どういうことに気を付ければ良いのか」をアドバイスすべきだろう。

 ちなみに、千原ジュニアさんの生年月日は1974年3月30日なので、40歳までとは来年(2014年)3月末までということになる。


 以上、CHIE様による千原せいじ・ジュニアさんの鑑定結果を見て来たが、「ずばり当てた」と言える点は、やはり、事前に、ネット等で仕入れることが出来る情報であった。

 なお、上記鑑定では、千原せいじ・ジュニアさんの祖母が出て来たが、気になる点がある。

 それは、先にも触れたが、TV番組「アメトーーク」に、この祖母がビデオレターで登場した時の内容である。
ブログ「なおすけの都市伝説と雑学」 → 「千原せいじの『残念なエピソード集』」(2008/12/29)より
弟のジュニアは祖母に溺愛されているが、せいじはあまり愛されていない。
アメトーークの企画で「おばあちゃん子芸人」というものがあり、
それに出演したジュニアへ
祖母からのビデオレターがあった。
ジュニアへは心温まるメッセージだったが、
スタッフの「せいじさんには何かありますか?」という問いに、
祖母は長時間考えた後「特に無いです」としか言わなかった。

 当時、存命中の祖母は、ジュニアさん宛てに「心温まるメッセージ」を送ったのであるが、スタッフが祖母に「せいじさんには何かありますか?」と問うと、「特に無いです」と答えている。

 この
「アメトーーク」での内容と、CHIE様の上記鑑定の内容が次の通り、似通っているのである。

  @.祖母が登場し、ジュニアさんに温かいメッセージを送る。
  A.せいじさんには、祖母からのメッセージはない。

 しかも、CHIE様は、誰からも聞かれていないのに、「せいじさんには、なんか、特にないみたいで」と伝えている。

 CHIE様は最初から、「アメトーーク」と同じ流れを想定していて、最後にそのように伝えることでオチを付けて笑いをとるつもりだったのではないだろうか。(ちなみに、CHIE様はかつて、ワタナベコメディスクールに所属し、お笑いの道をめざしていた。)

 少なくとも、こちらも、ただの偶然で似た内容になったとは思えないのだが。




 以上、(その1)〜(その3)で、CHIE様による3件のスピリチュアル鑑定を見て来たが、CHIE様が霊能力を使って「ズバリ当てた」と言える内容は、唐突に不自然に登場するものが少なくなく、その上、基本的にネット等で事前に入手出来る情報である。

 特に、(その2)で見た、
「オーラの泉」との丸カブリはヒドイとしか言いようがない

 ちなみに、事前に情報を入手した上で、その情報を如何にも霊能力等を使って得たように見せかける手法を「ホット・リーディング」と言う。

    ※参考記事:「インチキ占い師・霊能者の手口(その2) 〜ホット・リーディング〜


 また、(その2)で見た通り、自分が霊視によるアドバイスをした後、相手にその内容について詳細を求められると、「私も医者じゃないから分からない」などとワケの分からないことを言い出すのも怪しい限りと言えよう。

 
本当に、霊能力があるのなら、相手の求める情報をさらに霊視すれば良いだけの話である。


 これらのことを勘案するに、
まず間違いなく、CHIE様は偽モノであろう。




2013.5.14 新規

    精神世界
   (※「AIRランキンク」゙さんの精神世界ランキング。クリックすると、当HPに一票入れたことになります)



CHIE様、アンタ、霊能力なんてないよナ?