『分裂する未来』にツッコミ!(その1)

書 名  分裂する未来
 ダークサイドとの抗争
著 者  坂本政道
出版社  ハート出版
価 格  1500円(税別)
 出版年月  2009年3月

●本書概要

 本書は、かつて、『2012年目覚めよ地球人』(ハート出版)にて2012年に起きるとしていた内容等を著者自らが再検討し、その結果が記載されたものである。

 そして、結局、
 2012年にはゆっくりとした変化が待っている。2012年にすべてが変わるというのではない。数十年かけてポジティブな地球とネガティブな地球に分かれていく。(まえがきより)
らしい。

●ツッコミ

 自らの著書『2012年目覚めよ地球人』(2008.9)で、地球に生命エネルギーが流れ込み、2012年に人類は卒業(輪廻からの解脱)すると主張していた坂本様。(※詳細は下記記事参照)

   ○「『2012年目覚めよ地球人』にツッコミ!(その1)
   ○「『2012年目覚めよ地球人』にツッコミ!(その2)

 しかし、約半年後に出版された『分裂する未来』(2009.3)では、自らの主張内容に大きな修正を行う。

 まずは、修正が必要になった理由を見てみよう。
<P.3>
 再検討した理由は、私が得てきた情報の中には、ネガティブな存在と呼べるような地球外生命体からの情報が含まれていることが、ここにきて判明したからである。

(※管理人注)青字にしたのは管理人(以下同様)
 どうやら、今まで坂本様が得た情報には、「ネガティブな存在と呼べるような地球外生命体からの情報が含まれている」ことが判明したらしい。

 そして、そのことが判明したきっかけは以下の通り。
<P.4>
 私はこれまでヘミシンクを使って宇宙へ出て、そこで出会うさまざまな生命体たちから情報を受け取り、それをそのままお伝えするというスタンスをとってきた。
 情報源の素性の良し悪しなど考えたこともなかった。そういう生命体はみな徳の高い存在という漠然とした先入観を持っていたからだ。
 ところが
バシャールとの対談から、宇宙人にもネガティブな存在がいることが示唆され、自分の情報源について再度検討してみる必要を感じた。
 バシャールという存在と対談し、「宇宙人にもネガティブな存在がいることが示唆され」たかららしい。

 ちなみに、バーシャルとは、「アメリカ人のダリル・アンカをチャネルとして1984年以来、我々人類に貴重な情報を提供してくれている存在」(P.4)で、坂本様は、そのダリル・アンカと会い、ダリル・アンカを通じてバシャールと対談したらしい。

 そして、「ネガティブな存在」とは、具体的にどのような存在かと言うと、
<P.4-5>
 その結果、情報源のいくつかはネガティブな存在であった可能性が出てきたのだ。ネガティブな存在とは、俗に言うダークサイドの宇宙人である。
 
彼らの特徴として、脅迫めいたことを言ったり、天変地異が起こると言ったりして、我々人類を恐怖と不安に落とすのである。そうやって我々をネガティブな未来へと導いていく
 あるいは、あなたは特別に選ばれた人だとエリート意識をくすぐる手も使う。
 それに対して、ポジティブな宇宙人は、バシャールのようにポジティブな未来を描いてみせ、我々をポジティブな未来へと導いていくのだ。
 「ダークサイドの宇宙人」で、「脅迫めいたことを言ったり、天変地異が起こると言ったりして、我々人類を恐怖と不安に落と」し、「我々をネガティブな未来へと導」くらしい。


 まとめると、坂本様が以前情報を得ていた宇宙人たちには、ネガティブとポジティブの両方がいた。そして、坂本様はそれに気付かずに、両方の情報を一緒くたにして書籍などで発表してしまったようだ。

 てか、仮に、その通りだとして、ポジティブ側の宇宙人は何故、そのことを教えてくれなかったんですか?
 おかしくないですか、坂本様??

 ポジティブな宇宙人だけに、「ほっといても、何とかなるっしょ」と考えて、ほっとかれたワケでもあるまいに。


 この疑問に対する解答について、私は次の2つのパターンが考えられるのではないかと思う。
@.坂本様は、ネガティブな宇宙人とのみコンタクトしていた。
A.全部、坂本様の想像の話だった。(坂本様が宇宙人なら「このようなことを言うだろう」と想像したことを相手の宇宙人に言わせていただけ。言わば、目を覚ましたままリアルな夢を見ていたような状況
 まず、@の方なら、ネガティブの宇宙人としかコンタクトしていないのだから、「あの宇宙人の言っていることはウソだ」なんてことは普通、言って来ないだろう。全員仲間だからである。

 次に、Aの方なら、坂本様がコンタクトしたつもりになっている宇宙人の言ったことは全部、坂本様が想像して言わせただけになる。

 そして、ダリル・アンカに会って、バシャールと対談するまでは、坂本様は、善玉と悪玉の宇宙人がいるなんてことは知らなかった。よって、そのような事実は坂本様の認識外であり、認識外のことは想像できないから、当然、バシャールと対談する以前にコンタクトした宇宙人はそのようなことを言って来るワケがない。


 まあ、どちらにしても、坂本様が宇宙人とコンタクトして得たと主張する情報は、当てにならないものだったと言うことになろう。

 ダリル・アンカが降霊(チャネル)したバシャールと話した結果、2012年に関する認識等が坂本様とバシャールとで大きく違っていた為、その相違点をネガティブな宇宙人のせいにして、すり合わせただけではないだろうか。

 ちなみに、坂本様がバシャールとコンタクトをとる時、次のように、わざわざ、バシャールの話し方を思い出してからコンタクトしているようである。
<P.110>
 ただ、コンタクトをより明確なものにするため、まず、ネットでバシャールのサイトへ行き、彼のビデオの最初の部分を見た。これでバシャールの話し方をしっかり思い出せた。準備OK。
 わざわざ、ビデオを見て、バシャールの話し方を思い出してから、コンタクトする坂本様。

 コンタクトする為に対象の雰囲気を思い出すのなら、なんとなく分かる気がするが、話し方まで思い出さなければならないとは。。。

 
やっぱり、「バシャールなら、こう言うだろう」と坂本様が想像して言わせているだけじゃないんですかね?


 さて、上記のような理由で、真贋入り混じった情報を『2012年目覚めよ地球人』で世間に提供してしまった坂本様だが、自信を無くしてしまったのか、次のような記載がある。
<P.6>
 本書に述べることは、バシャールという生命体から得た情報をもとにしているが、それを信じるかどうかの判断は読者にお任せしたい。というのは、すべての宇宙人が信じられる存在とは限らないことを今回痛感したからである。読者のみなさんがご自身で情報を取捨選択していただくようお願いしたい。
 「信じるかどうかの判断は読者にお任せしたい」と、真偽の判断を読者に丸投げする坂本様(笑)。

 まあ、自分の霊視したことを全部真実だとして押し付けようとするような他の教祖様よりは好感は持てるが。




 以上は、本書のまえがきに記載されているものであるが、(その2)では、結局、2012年にどのようなことが起きると主張するようになったのかを見て行きたい。



2011.7.7新規

坂本様には、そもそも、「宇宙人となんかコンタクトできてない。ただの妄想だ」って言う発想はないんだナ。