※会話の前に付いている(霊)は霊能者、(依)は依頼人。
依頼人が鑑定室に通されたとたん、霊能者は顔をしかめ、次のように告げた。
(霊)「あなた、あまり良くない霊が憑いているわね。」
会っていきなり、そのようなことを言われて戸惑う依頼人。依頼人は、友人から「すごい霊能者だ」と聞かされてはいたが、まだ半信半疑である。そのようなことを突然言われ、信じたくない気持も大きい。
霊能者は目を細めて霊視を行っているようで、さらに、次のように言った。
(霊)「あなた、お子さんが交通事故にあいそうになったことない?」
(依)「あ、あります!」
依頼人は、つい先日、子供が道路に飛び出し、あやうく車にひかれそうになって冷や汗をかいたことを思い出した。
(霊)「そうでしょうねぇ。あなたに取り憑いている霊が悪さをしているわ。」
(依)「そうなんですか!?」
(霊)「そうよ。」
霊能者はそう答えて、また霊視をしているようであった。
(霊)「公園が見えるわ・・・家の近くに公園がない?」
(依)「あります!その公園に子供を連れてよく遊びに行ってます。」
(霊)「その公園付近で、お子さんが交通事故に会うかもしれないわ。」
(依)「そ、そうなんですか!?」
子供が事故に会う可能性を指摘され、焦る依頼人。霊能者はまだ霊視をしているようである。
(霊)「・・・その公園の近くにカーブになった道が無いかしら?」
(依)「確か、無かったと思いますが・・・」
(霊)「そう・・・あなたが今思っている公園以外に公園はない? 近くにカーブがある公園が・・・ブランコやすべり台が視えるわ。」
(依)「・・・いえ、多分、無かったと思いますが・・・」
(霊)「私にはカーブの道が見えるの。お子さんが公園に向かう途中のカーブ。そこで事故にあう可能性が高いわ。」
(依)「そうですか・・・」
霊視を続けている様子の霊能者がしばらくして口を開いた。
(霊)「あなた、水子に心当たりはない?」
(依)「いえ、無いですが・・・」
霊能者はさらに霊視して、
(霊)「う〜ん・・・これは、あなたの母方の家系の水子ね。三代前か四代前。おろした後、供養をしなかったんで、成仏できなくって、そのままこの世に居付いちゃったのね。
そして、優しいあなたにすがって来たみたいだけど、この水子が他の良くない霊も引き寄せる結果になっちゃってるわね。」
(依)「そうですか・・・」 不安の色を隠せない依頼人。
(霊)「あなた、最近、身の周りに良くないことが起きていない?」
(依)「はい・・・とりたてて大きな不幸は起きていないんですが、言われてみれば、心当たりがないことも・・・」
(霊)「そう。このまま放っておけば、大きな不幸が起きるかも知れないわね。」
(依)「あの・・・子供の事故も集まって来た霊たちが引き起こそうとしているんでしょうか?」
(霊)「お子さんの事故は、主として水子の方ね。悪意は無いんだけど、友達が欲しくてあちら側に呼ぼうとしているのよ。そして、集まって来た霊たちもそれに協力しているわ。」
(参考)上記は基本的に管理人の創作であるが、一部、先日TVで見た、自称霊能者と芸能人との会話を参考にした。
|