私の中で評判が悪い入門書、それが「岩波ジュニア新書」である。
名称からすれば対象は「ジュニア」なのだが、本屋で何冊か手に取ってチラ見してみれば分かる通り、「いったい、あんたらの言う『ジュニア』って何歳から何歳までなんだよ!」とツッコミたくなるシリーズである。
中には、大人向けの新書と変わらない調子で書かれているものがあったり、また、最初だけ丁寧で、それこそクドいくらいに説明しているが、途中からなおざりになってしまうものがあったりと、「著者への丸投げ感」がにじみ出ている。
しかも、説明がワケが分からず、「どう考えても、何故、その結論になるのか分からない」なんて箇所もあったりして、ジュニア向けどころか、一般向けであっても不合格としたいものまである始末である。
「ジュニア向けだから、さぞかし、分かり易く解説してくれているんだろう」なんて考えで手にすると、時に、手痛い目に合うことになるだろう。
もちろん、そんな本ばかりではないだろうが、「ウチの子、科学に興味あるみたいだから」などと言う理由で、安易に子供へプレゼントしたりするのは止めておいた方がいい。
一度、全部読んで内容をチェックしてからでないと、子供が「ジュニア向けに書かれた本なのに理解できないなんて、ボクは頭が悪いんだな」と自信を無くしてしまったり、ヘタをすれば「書いてることを理解できない。ボクはこの分野に向いていないんだ・・・」と夢を摘み取ることにもなりかねない。
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