知的好奇心のススメ(その6)
 ※当記事は(その1)(その2)(その3)(その4)(その5)からの続き


5.オススメ入門書

 当記事では、知識を得る上でオススメの入門書シリーズを紹介したい。


(1).青春出版社 青春新書INTELLIGENCE 「図説」シリーズ

 イラストや図も豊富で文字も大きく、かつ、分かり易い上に基本的なことがきちんと押さえられている。もし、何かを知りたいと思うのなら、このシリーズから入るのが良いだろう。

 ただ、日本の歴史関連のものが多く、それほど幅広いジャンルのものは現状、出ていないのが残念なところである。

 なお、「図説」シリーズでなくても、同様に分かり易く解説されていてハズレのものがないと思う。

     <例>
       


(2).SoftBank Creative サイエンス・アイ新書

 その名の通り、科学系の新書なのだが、イラストや図が豊富で文章も分かり易い上に、実際に本屋等で見れば分かる通り、面白そうなラインナップが多い。

 数学が苦手であったり、高校時代に理系を選択していなくても全く問題なく、科学系の入門書として最適だと思う。

 私のよく行く書店では、新書のコーナーではなく理工系のコーナーに置かれていて、理系好きの人の目にしか触れないのが残念なくらいである。

     <例>
       


(4).ナツメ社 「図解雑学」シリーズ
(5).西東社 「もう一度学びたい」シリーズ

 どちらも、半分は図やイラストで構成されていて実質的なページ数は少ない上、初心者向けに分かり易く解説されている。

 
「図解雑学」シリーズは、
「イラストの多い初心者向け入門書のシリーズ」としては老舗だけあって、あらゆるジャンルが網羅されている。おそらく、今回紹介する中では最も多くの冊数が刊行されている。

 一方、「もう一度学びたい」シリーズは残念ながら、まだ、そこまで多くのものが出版されておらず、ジャンルとしては歴史系が多いようである。

     <例>
       

       


(6).日本文芸社 「面白いほどよくわかる」シリーズ


 一般の新書等よりは図・イラストは多いが、これまで紹介したものよりは少ない。その分、文章も多めになっている。ただし、刊行されているジャンルは先の「図解雑学」シリーズに次いで豊富である。

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(7).三笠書房 知的生き方文庫 「この一冊で『○○』がわかる!」シリーズ

 イラスト等は少ないのだが、文章は分かり易く、その名の通り、全体像や基本的なことが理解できるよう解説されている。文庫本なので値段が安いのも魅力の一つである。

 また、「知的生き方文庫」という名が示す通り、
「読者の教養・知的成長に資する」ことを主目的としている文庫で、「この一冊で『○○』がわかる!」シリーズ以外では、内容を絞って文章量を減らし、気楽に読めるものも多い。

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(8).学研 「Books Esoterica」シリーズ

 宗教関連限定の一般向け解説書。その分野について全く知らなくても読めるよう解説してくれているのだが、文字が小さく多少文章量は多い。

 また、他の入門書と違い、瞑想や呪術の仕方等、実践面での解説もあるのが特色である。

 なお、『空海の本』については、一部、学者が自分の研究の発表の場にしてしまっている箇所があり、非常に読みづらく、一般向けとしては内容が専門的過ぎる部分があるので気をつけて欲しい(※具体的には、第一章「空海の生涯 9つの謎」)。

     <例>
       




 以上、上記で紹介したものは、私が読んだことがあるものに限っているので、きっと他にもあるはずである。本屋等で良いシリーズを見つけて制覇して行くのも読書の楽しみの一つだと言えよう。

 また、上記は簡単で平易なものから順に記載したが、
「もっと簡単なものを!」と言う人は、マンガ形式のものを探してみるのも良いし、本屋の児童書コーナーをのぞいてみるのも良いだろう。

 児童書と言ってナメてはいけない。科学関連の本には、大人の我々が知らないような、
「児童書にこんなトコまで書いてるの??」なんてことが、それこそ分かり易く説明されていたりする。

 再度、言うが
「読書を始めるには、自分に合ったところから始める」のがベストなのである。

<参考> オススメじゃない入門書
 私の中で評判が悪い入門書、それが「岩波ジュニア新書」である。

 名称からすれば対象は「ジュニア」なのだが、本屋で何冊か手に取ってチラ見してみれば分かる通り、
「いったい、あんたらの言う『ジュニア』って何歳から何歳までなんだよ!」とツッコミたくなるシリーズである。

 中には、大人向けの新書と変わらない調子で書かれているものがあったり、また、最初だけ丁寧で、それこそクドいくらいに説明しているが、途中からなおざりになってしまうものがあったりと、
「著者への丸投げ感」がにじみ出ている。

 しかも、説明がワケが分からず、
「どう考えても、何故、その結論になるのか分からない」なんて箇所もあったりして、ジュニア向けどころか、一般向けであっても不合格としたいものまである始末である。

 
「ジュニア向けだから、さぞかし、分かり易く解説してくれているんだろう」なんて考えで手にすると、時に、手痛い目に合うことになるだろう。

 もちろん、そんな本ばかりではないだろうが、
「ウチの子、科学に興味あるみたいだから」などと言う理由で、安易に子供へプレゼントしたりするのは止めておいた方がいい。

 一度、全部読んで内容をチェックしてからでないと、子供が
「ジュニア向けに書かれた本なのに理解できないなんて、ボクは頭が悪いんだな」と自信を無くしてしまったり、ヘタをすれば「書いてることを理解できない。ボクはこの分野に向いていないんだ・・・」と夢を摘み取ることにもなりかねない。


 ※(その7)の「6.本の読み方」に続く。



2016.02.09新規

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