知的好奇心のススメ(その8)
 ※当記事は(その1)(その2)(その3)(その4)(その5)(その6)(その7)からの続き


6.本の読み方

(4).読書ノート

 読み終わった後、読書ノートを書くというのも、書籍の内容を頭に残す上で有効な手段である。

 読書ノート
自分の為に書くノートであり、別に公開するわけでも、他人に説明する為に使用するわけでもない。

 よって、書籍の内容全体をまとめる必要はなく(もちろん、したければ、やってもらっても構わない。)、そこに何を書くか、また、書かないかは、自分の主観で決めて良い。

 具体例としては、次のようなことを書くことになるだろう。
○感銘を受けたこと
○重要だと思ったこと
○どこかで「
使えるな」と思ったこと
○書いている内容から、広げて考えたこと
○自分の考えが180度変わったこと
    ・
    ・
    ・
    ・ 
 つまりは、(その6)に記載した、読みながら付箋をしたり、殴り書きしたりしたものを抽出して、よりきちんとした文章にまとめる作業だと言っていい。

 なお、全体を読書感想文のように一つの文章にする必要もなく、箇条書きの形でいい。


 ただし、どこからどこまで書くかにもよるが、上記のような読書ノートでも結構大変である。

 よって、より条件を絞って、例えば、次のようなノートを作ってみても良いだろう。
○豆知識ノート
  ・・・ 豆知識として覚えたい内容を書き出しておくノート

○用語ノート
  ・・・ 覚えておきたい用語を書き出しておくノート

○人物ノート
  ・・・ 覚えておきたい人物の略歴や簡単な業績等を書き出しておくノート

フレーズ・ノート
  ・・・ 覚えておきたいと思ったフレーズ、文章を書き出しておくノート
 これらは、「いつか、どこかで使う可能性のある情報」に絞ったノートである。

 会話の中で、スッと用語の説明が出来たり、フレーズが出て来たりするのも格好いいものであるし、そうなる為には、このような積み重ねがあるからこそ、出来るようになるのである。

 もちろん、どのような情報に限定してノートに書き出すかは自分で決めて良い。とにかく、その積み重ねが自分に資する形になるようにテーマ等を決めて、書きためて行くようにすることである。


 なお、特に上記のような限定版のノートは、当然ながら、何度も見返す方が良い。

 もし、
「通勤の電車の中で」「ちょっとした待ち時間に」そのような時間を作るなら、ノートは持ち運びに便利な手帳サイズのものが良いだろう。また、スマホを持っている人は、読書記録アプリもあるので試してみてもいいかも知れない。


(5).ブログ・FB等

 先の読書ノートとは違い、こちらは
人に見られることが前提のもので、ブログやフェイスブック等といったネット上のサービスを利用するものである。

 人に見られることが前提なので、ある程度、その本を読んだことのない人にも分かるように記述する必要があり、また、読書ノートのような箇条書きよりは、まとまった文章にした方がベターであろう。

 よって、読書ノートより多くの労力が必要となるのであるが、次のような利点がある。
○他人に説明する文章を書く為には、自分自身が十分理解していなければ書けない。よって、分かったつもりになっていたことに気づけて、より理解を深めることが出来る。

○文章力、及び、文章の構成力がつく。

○他人にコメント等をもらうことで、読書の意欲が増す(注)。

○他人とコメント等を通じてやりとりをすることにより、理解が深まったり、
「繰り返し効果」で記憶に定着し易くなる。


(注)逆に誰からもコメントがなければ、意欲が減退することにもなりかねない。
 通常、ブログを作ったからと言って、コメントをもらえたり、人気ブログになったりはしない。よって、基本的には
「自分自身の為に書いてるのであって、他人からのリアクションは期待しない」という割り切りのスタンスで続けるのが良いだろう。
 なお、どこまで「人に見られることが前提」としたものにするかは自分次第で、もし、上述した読書ノートと同じ使い方をするのであればそれでも構わない。

 ただし、トップページに
「このブログは自分自身の為に読書記録を記述するものであり、人に見られることを前提として記載していませんのでご了承ください」などと言った注意書きを掲載しておいた方が親切であろう。


(5).覚えたい単語・フレーズ

 誰しもが試験勉強の時にやったことがあるだろうが、覚えたい単語やフレーズは
何回も声に出しながら紙に書くのが有効である。


(6).読書会

 これは一人では出来ないのであるが、
「対象となる書籍を決めて、読み終わった後に集まって、感想、思ったことなどを言い合う」というものである。

 この読書会も、繰り返し効果もさることながら、リアクションが返って来てやりとりすることになるので、より記憶の定着率が高くなる。

 また、自分では気づかなかった着眼点や考え方などが他人から聞けるのも有益である。


(7).関連の場所に行く

 書籍の中に出て来た史跡や寺社等の関連する場所へ行ってみるのも、記憶の定着を後押しするものとなる。

 また、ただ漠然とした興味を持って観光地の史跡巡りをするより、事前に書籍等で予習した上で行った方が見え方も違って来るし、より楽しめるものとなるだろう。




 以上は、1冊毎の話である。

 
「細く長く」「太く短く」か。

 1冊毎の労力は最小限にして、数多くの本を読むことによって自分の血肉として行くか、それとも、1冊毎に多くの労力をつぎ込んで短期間でモノにするか。

 個人の好みによるものであり、これまで記載した方法を参考に、自分が続けて行ける方法を選んで実行して行って欲しい。

 当然、最初に
「こうするぞ!」と決めて、後々、それが負担になって来たら、もっと労力の少ない方法に変更しても構わない。誰もが、読書を続けながら、自分に合ったスタイルを見つけて行くものであるのだからである。


 さて、基本的には、ある分野の本を1冊読んだからと言って、自分のモノにはならないのだが、続いて(その9)では、複数の本を読むケースについて見て行きたい。




2016.02.23新規

    精神世界
   (※「AIRランキンク」゙さんの精神世界ランキング。クリックすると、当HPに一票入れたことになります)







教祖様にツッコミを入れるページ