「たとえば、私があなたの言うように、この地球上で何かの役があったとしましょう。それでは、あなたが現実に居たという証拠を見せてくれませんか。そしたら、私は、あなたの存在と言葉を少しだけでも信じられるでしょう」
老婆は、黙ったまま、うなずきました。
「あなたの言う、私が地球を救う人間だとしたら、有名じゃないと何を言っても聞いてくれないでしょう。それもひとさまから笑われないかたちでないと・・・・・・、それならば、私の名前を新聞に載せてみてください。それから真面目な番組のテレビにも、もしそんなことが私に起きたら、そのときこそ、あなたが居たことを信じることにしましょう」
画像は、戦争映画のようでした。そのときは、老婆との会話に夢中だったので、何が映されていたのか記憶にありません。
「もう逃げられませんよ」のひとことを残して、老婆は消えました。
グレーの中にブルーが光る老婆の目。以来、私は、老婆のことをブルーグレーのおばあちゃんと呼んでいます。
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