『大世見者 松原照子(ムー 2017年1月号)』にツッコミ!(その13)
※当記事は(その1)(その2)(その3)(その4)(その5)(その6)(その7)(その8)(その9)(その10)(その11)(その12)からの続き。


 松原様の人生に劇的な変化をもたらしたはずの「ブルーグレーのおばちゃま」こと
ブラヴァッキー夫人

 これまで見て来た通り、その初登場エピソードを大きく改変したり、また、とうの昔に正体が分かっていたにも係らず、再度、正体判明エピソードを演出したりと
松原様、したい放題である。

 このブラヴァッキー夫人だが、『ムー』やその他、オカルト系の書籍では本物として扱われていたりするのだが、次の通り、実は
偽物である。
○学説として唱えられ、後に完全に否定されたレムリア大陸を本当に存在していたと主張していた。(ちなみに、学説で唱えられたのはインド洋であるが、ブラヴァッキー夫人は太平洋にあったとしていた)

 しかも、その大陸には、雌雄同体で卵生のサルのような巨人がいたとし、ある者は四本の腕があり、ある者は頭の後ろに一つ目があったとしていた。

○割れた盆が復元する奇跡を起こしていたが、それは、戸棚の奥の秘密の滑り戸から、こっそり新品の盆に交換しただけだった。

○しばしば出現したマハトマ(大聖)の霊体の正体は、変装したブラヴァッキーの共謀者だった。

○マハトマからの手紙が信者たちの頭上に降って来ることがよくあったが、それは、あらかじめ天井の梁の上に手紙を置いておき、仕掛けを使って落下させただけだった。


※詳細は以下の書籍を参照

『トンデモ超常現象99の真相』 (と学会/洋泉社/2006)
 「32 太平洋には、高度な文明を誇るレムリア大陸があった!?」
 「89 空中から手紙が落ちてくる!? 神智学の大家ブラヴァッキー夫人!」


  
 つまり、松原様がブラヴァッキー夫人を自分の指導霊的立場にチョイスした時点で、自らの霊能力が偽物だと言っているようなものなのである。

 まあ、
「類は友を呼ぶ」と言ったところか。
<参考> 神智学について知りたい方は、次の書籍がオススメです。
『現代オカルトの根源』 (太田俊寛/ちくま新書/2013)

  

※オカルト本で扱われるような内容ではなく、学者が書いた本です。

 さて、最後に、松原様による
「私、すごい霊能者なんですよ〜」アピールを2つほど見て終わりとしよう。

 (その1)で見た通り、松原様は、「指先で地図に触ると、そこで、これから何が起ころうとしているのかを読み取ることができる」らしく、災害等を予言する時はその手法でやっているようなのだが、、、
『ムー 2017年1月号(No.434) 総力特集「大世見者 松原照子」 (学研プラス/2016.12) P.20-21
 「北海道の地図に触っていて、指に火傷をしたこともあるなぁ。『熱い!』って指を離したら、水ぶくれができてた触った場所には昭和新山があって、それからすぐに噴火したの。元気いっぱいの火山は熱いし、断層に触ると動いている感じがする
 
地図を見ているうちに、日焼けしたこともあるという。
 「神戸にいたころ、地図を見終わってから指輪を外したら、そこだけ白いままだった。これは何人も証人がいるし、面白いと騒いでた友人もいるなぁ」
 これはどうやら、
地図で触っていた「現地」の日差しが強かったため、それに焼かれたものらしい


※(管理人注)文字に色を付けたのは管理人(以下同様)
 地図上の昭和新山に触ると火傷をし、その後すぐに昭和新山が噴火したり。また、地図の現地の日差しが強いと、指が日焼けしたり。
 さらには、松原様は地図に指で触れるだけで、火山の熱さの程度や、断層の動きも分かるらしい。

 
・・・もし、本当にそこまでの能力があるのなら、2014年9月27日の御獄山噴火や2016年4月14日の熊本地震等も余裕で予言できてたんじゃないですかねぇ。

 
予言できなかったから、(その3)で見た「トランプ大統領誕生の予言的中!!」なんて中途半端な予言を前面に押し出さなきゃいけなかったんですよねぇ。


 続いて、松原様が的中させたとされる
2011年3月11日東日本大震災関連では、2016年発売の書籍で次のような記載がある。
『聞いてビックリ「あの世」の仕組み』 (松原照子/東邦出版/2016.6) P.104
 事務所を開くと言っても、特別になにかができるわけでもありません。ただ60歳で、会社は契約社員のような立場でしたから、いままでとは違い時間に余裕ができていました。その年(※管理人注:2010年)の秋に入ると、原子力発電所のことを不思議な世界の方から忠告として教えられて、「世見」に書くようになり、2011年のお正月には「いよいよ来る」、この言葉をよく聞くようになっていきました。
 私は「世見」や「日記」を掲載日に書いているのではありません。 
〜(中略)〜 2011年2月16日に掲載された文章が、私の人生を大きく返ることになるとは思いもしませんでした。
 この文章を書いた朝は、冬の日差しが心地よく、いつものように地図を開け、指先を地図の上に這わせると、こんな文章になっていきました。抜粋して紹介します。

 
(※管理人注 : この後、東日本大震災を予言したとされるブログ記事の引用が続く)

 松原様が東日本大震災を的中させたとされるブログ記事は2011年2月16日のものだが、それ以前の2010年の秋に、
原子力発電所のことを不思議な世界の方から忠告として教えられ
また、2011年のお正月には、
「いよいよ来る」、この言葉をよく聞くようになっていきました
らしい。

 
へぇ〜、松原様、2011年2月16日のブログ記事より前から、原子力発電所の忠告を受けたり、「いよいよ来る」って言われたりしてたんですかぁ。

 
でも、そのワリには、該当ブログ記事には、原子力発電所や放射能のこと一切触れてませんよね?
松原様が東日本大震災を予言したとされるブログ記事の全文は、以下の記事を参照
○記事「『宇宙からの大予言』にツッコミ!(その1)
 しっかも、該当のブログ記事以降から東日本大震災までの地震予言を拾ってみたら、東日本大震災とは無関係の西日本やら琉球海溝やらの大地震の予言をしてますもんね。のんきに。(※詳細は上記記事を参照)

 ねぇ、松原様、事前に忠告を受けてたとか、「いよいよ来る」って言われてたとかって、ただの後付けの創作じゃないですかぁ?

 (つうか、ホントに、不思議な世界からコンタクトを受けているのかすら、怪しいのだが)




 以上、(その13)にまで渡り見て来たが、松原様の
デタラメっぷり、偽霊能者っぷりをよく理解いただけたのではないかと思う。

 この手の人物が語る、通常ありえない話は
全く信用に値しないと言っておこう。




2017.04.11 新規

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メディアは、偽霊能者と分かってヨイショして祭り上げて来たりするから、気を付けた方がいいゾ。